ドライアイスで渋柿の渋抜き!分量と簡単なやり方を徹底解説
秋の味覚「渋柿」を美味しく食べるための渋抜き方法 をご紹介します。
秋の味覚といえば柿ですが、渋柿をそのまま食べると強烈な渋みで口の中が痺れてしまいますよね。実は、ドライアイスを使えば自宅で簡単に渋抜きができるんです。この方法は、炭酸ガス(二酸化炭素)が柿の中のタンニンを不溶性に変えることで、渋みを感じなくさせる仕組みです。そして、特におすすめなのが、アルコールを使わずにできる ドライアイス渋抜き。
そこで、この記事ではドライアイスを使った渋柿の渋抜き手順、分量の目安、仕組みや失敗しないコツをわかりやすく解説します。
今回は、初心者の方でも失敗しない、ドライアイスを使った柿の渋抜き方法を詳しく解説します。

ドライアイス渋抜きのメリット
1. スピーディーに完成
アルコール抜きと同じく、約1週間で食べられるようになります。干し柿のように1ヶ月も待つ必要はありません。
2. 失敗が少ない
温度管理が簡単で、カビの心配もほとんどありません。
3. 果肉が硬めで美味しい
アルコール抜きと比べて、シャキッとした食感が残ります。
4. 大量処理が可能
一度に多くの柿を処理できるため、たくさん柿をいただいた時に便利です。
必要なもの
材料
- 渋柿(お好きな量)
- ドライアイス(柿10kg:250〜350g程度)
道具
- 密閉できる容器、発泡スチロールや厚手のポリ袋
- 新聞紙またはタオル
- 軍手(ドライアイス取り扱い用)
注意:ドライアイスは素手で触ると凍傷の危険があります。必ず軍手を着用してください。
ドライアイス渋抜きの手順
ステップ1:柿の準備
まず、渋柿を用意します。傷んでいるものや傷があるものは取り除きましょう。柿は洗う必要はありませんが、汚れが気になる場合は軽く拭いてください。
ポイント:ヘタがしっかり付いているものを選びましょう。ヘタが取れていると、そこから傷みやすくなります。
ステップ2:容器の準備
発泡スチロール箱や厚手のポリ袋を用意します。発泡スチロール箱は保冷効果が高く、ドライアイスが長持ちするのでおすすめです。
容器の底に新聞紙やタオルを敷きます。これはドライアイスが直接柿に触れないようにするためです。
ステップ3:柿を並べる
容器又はポり袋の中に柿を並べます。ぎゅうぎゅう詰めにせず、少し隙間があるくらいが理想的です。炭酸ガスが全体に行き渡りやすくなります。
ステップ4:ドライアイスを配置
柿の上に新聞紙を1〜2枚かぶせ、その上にドライアイスを置きます。ドライアイスは大きな塊のままでも、砕いて置いても構いません。
分量の目安
- 柿10kg:ドライアイス250g〜300g
ステップ5:密閉する
容器の蓋を閉めますが、完全に密閉はしないでください。なぜなら、ドライアイスが気化すると容器内の圧力が上がるため、爆発の危険があります。一方で、ビニール袋を使用する場合は、袋の中の空気をできるだけ抜きます。ただし、ドライアイスを入れた後は袋が膨らむので、無理に抜きすぎないよう注意が必要です。その後、袋の口を、炭酸ガスが漏れないようにひもでしっかり、堅く縛って密封します。ガスが充満して袋がパンパンに膨らむため、あらかじめある程度余裕を持たせておきましょう。
ステップ6:保管場所
直射日光が当たらない涼しい場所に置きます。室内の日陰が最適です。ドライアイスは最初の1〜2日で完全に気化しますが、その後も柿を容器に入れたまま保管します。
渋抜き完了までの期間
5〜7日間が目安です。季節や温度によって多少前後します。
- 気温が高い時期:5~7日程度
- 気温が低い時期:7~10日程度
渋抜け確認の方法
確認ポイント
- 果肉全体が甘くなっているか
- 種の周りも渋くないか
- へたの近くまで渋みが抜けているか
7日目に1個試食してみましょう。まだ渋みが残っている場合は、さらに2〜3日待ってください。

よくある失敗と対策
- 失敗1:渋みが完全に抜けない
原因:ドライアイスの量が少ない、または密閉が不十分
対策:ドライアイスを追加して、さらに2〜3日待ちましょう。容器の隙間が大きすぎる場合は、炭酸ガスが逃げている可能性があります。
- 失敗2:柿が凍ってしまった
原因:ドライアイスが直接柿に触れた
対策:必ず新聞紙やタオルで隔てましょう。凍った柿は解凍しても食感が悪くなります。
- 失敗3:一部だけ渋い
原因:炭酸ガスが均等に行き渡らなかった
対策:柿を詰め込みすぎず、適度な隙間を作りましょう。
渋抜き後の保存方法
渋抜きが完了した柿は、冷蔵庫で保存しましょう。
保存期間
- 冷蔵庫:約1週間
- 冷凍(皮を剥いて):約1ヶ月
硬めの状態で食べたい場合は早めに、柔らかくなったものがお好きなら少し置いてから食べるのがおすすめです。
他の渋抜き方法との比較
- アルコール法:焼酎などを使う方法。果肉が柔らかくなりやすいのが特徴。
- 湯抜き法:40〜50度のお湯に一定時間浸ける方法。渋が完全に抜けにくいことがある。
- 干し柿:天日干しで水分を飛ばす方法。1ヶ月以上かかるが、独特の甘さが楽しめる。
まとめ
ドライアイスを使った柿の渋抜きは、失敗が少なく初心者でも挑戦しやすい方法です。重要なポイントをおさらいしましょう。
成功の秘訣
- ドライアイスの量は柿10kg:250〜300g
- 必ず新聞紙で隔てる
- 完全密閉はしない(爆発の危険)
- 涼しい場所で5〜7日間待つ
渋柿がたくさん手に入った時は、ぜひドライアイス渋抜きに挑戦してみてください。自分で渋抜きした柿の美味しさは格別ですよ。秋の味覚を存分に楽しんでください♪
注意事項
- ドライアイスは-78.5度と非常に冷たいため、必ず軍手を着用して取り扱ってください
- 密閉容器に入れたまま放置すると破裂の危険があります
- 換気の悪い場所での作業は避けてください(二酸化炭素濃度が高くなる可能性)